「悪臭」とは、人が感じる「いやなにおい」、「不快なにおい」の総称です。一般的に、「いいにおい」と思われても、個人差や嗜好性による影響や強度、頻度、時間によっては「悪臭」として感じられることがあります。
 昭和46年に悪臭防止法が制定され、測定可能な悪臭物質を定め、その規制基準で被害を評価する手法が採られました。しかし、複数または対象外の物質による複合臭気では原因物質が特定できないことも多く、都市への人口集中にともなう都市型、生活型と表現されるタイプの臭気苦情への対応には限界があり、平成8年の改正では嗅覚測定法による臭気指数の規制が導入されました。


分析内容
(1)悪臭
①特定悪臭物質(22物質)
 特定悪臭物質とは、アンモニア、メチルメルカプタンその他の不快なにおいの原因となり、生活環境を損なうおそれのある物質であり、現在以下の22物質が特定悪臭物質として指定されています。
特定悪臭物質の種類 においの特徴
アンモニア し尿のようなにおい
メチルメルカプタン 腐った玉ねぎのようなにおい
硫化水素 腐った卵のようなにおい
硫化メチル 腐ったキャベツのようなにおい
二硫化メチル 腐ったキャベツのようなにおい
トリメチルアミン 腐った魚のようなにおい
アセトアルデヒド 刺激的な青ぐさいにおい
プロピオンアルデヒド 刺激的な甘酸っぱい焦げたにおい
ノルマルブチルアルデヒド 刺激的な甘酸っぱい焦げたにおい
イソブチルアルデヒド 刺激的な甘酸っぱい焦げたにおい
ノルマルバレルアルデヒド むせるような甘酸っぱい焦げたにおい
イソバレルアルデヒド むせるような甘酸っぱい焦げたにおい
イソブタノール 刺激的な発酵したにおい
酢酸エチル 刺激的なシンナーのようなにおい
メチルイソブチルケトン 刺激的なシンナーのようなにおい
トルエン ガソリンのようなにおい
スチレン 都市ガスのようなにおい
キシレン ガソリンのようなにおい
プロピオン酸 刺激的な酸っぱいにおい
ノルマル酪酸 汗くさいにおい
ノルマル吉草酸 むれた靴下のようなにおい
イソ吉草酸 むれた靴下のようなにおい
(出典:ハンドブック 悪臭防止法 四訂版)
②測定・分析方法
 特定悪臭物質の測定の方法(昭和47環境庁告示第9号)

(2)臭気
①臭気指数とは、人間の嗅覚でその臭気を感じられなくなるまで気体または水を希釈したときの希釈倍数の値の対数に、10を乗じた値のことをいいます。
臭気指数
目安となるにおい
45
にんにくを炒める時
40
35
コーヒー
30
ガソリンを給油する時、タバコ
25
線香、しょうゆ
20
花火をしている時、トイレの芳香剤、じんちょうげ
15
道路沿道の空気、デパートの化粧品売場
10
梅の花
5
工場地域の空気
0
郊外のきれいな空気
(出典:環境省)
②測定・分析方法
 臭気指数及び臭気排出強度の算定の方法(平成7年環境庁告示第63号)
悪臭物質の試料採取状況
三点比較式臭袋法

関連法令
(1)悪臭防止法(昭和46年法律第91号)
 事業活動に伴って悪臭を発生している工場や事業場に対して規制しています。